――弁護士と司法書士の“合同飲酒審理録”
🏮神保町の隠れ家「味噌鐡 カギロイ」

この夜の舞台は、神保町駅から徒歩3分、御茶ノ水からもほど近い古民家風の居酒屋 「味噌鐡 カギロイ」。
味噌をテーマに据え、野菜・魚・肉を多彩に織り込んだ料理を、落ち着いた和の空間で楽しめる。
店内に足を踏み入れれば、味噌の香りと炭火焼きの煙が出迎えてくれる。
2階に案内されると、座敷が広がる。座ってしまえばほっと肩の力が抜ける。
「味噌と酒で人を和ませる」――まさにそんな場所である。
🌪️台風一過の再会
台風が過ぎ去ったその夜、私と同世代の司法書士3名――つまり「パパ友兼法曹仲間」の4人で、1年ぶりの飲み会を開いた。
このメンバー、全員お酒が強い。だから飲み放題という制度は、我々に与えてはならない“立法の欠陥”である。
案の定、日本酒を2合ずつぐいぐい頼み、杯が減るより早く徳利🍶が積み上がった。

終電🚉を逃し、翌朝は見事に二日酔い。
だが、それすら「必要悪」として肯認される夜だった。
🥢 料理評:供述調書(味覚編)
🥗嘗め味噌と野菜盛り

最初のアテは彩り豊かな野菜。
甘めの嘗め味噌にディップすると、素朴ながら深い旨みが広がる。
序盤から「これは酒が進む証拠」として提出され、全員異議なしで採用。
🐟 刺身三点盛り

白身・赤身が並ぶ鮮やかな皿。
プリッとした歯ごたえは“即時抗告”級の鮮度で、説得力抜群だった。
🥚出汁巻き玉子(牛しぐれ煮入り)

ふわりと焼き上げられた卵に、細かい牛肉が練り込まれている。
かむたびに甘辛い旨みが広がり、これは「異議あり!」と叫びたくなるサプライズ証拠。
大根おろしと合わせれば、控訴審でも逆転はあり得ない。
🍄炭火焼き椎茸

肉厚でジューシーな椎茸だけを集めた一皿。
噛むたびに広がる旨みは、もはや“黙秘権放棄”レベル。
シンプルながら、確実に証拠採用すべき一品だった。
🥩炭火焼き盛り合わせ(牛・豚)

香ばしい焼き目がついた牛肉と豚肉。
牛は正攻法で旨みを主張し、豚は脂の甘みで反対尋問をかわす。
それぞれの個性が調和して、一皿の中で合議体のようなバランスを保っていた。
🐠魚の西京焼き

終盤に登場したにもかかわらず、その存在感は圧倒的。
白身らしい淡泊さに西京味噌の甘みが加わり、日本酒を誘う。
これは「酒泥棒」の現行犯である。
すでに酔いが回っており、何の魚と説明を受けたか記憶はにないが、
味覚、食感から、おそらくメカジキ――脂が控えめで上品、なるほど納得の味わいだった。
🍨デザート(バニラアイス+チョコソース)

最後に出てきたアイスは、執行猶予判決のよう。
冷たさと甘みが飲み過ぎの罪を一時的に軽減してくれる。
ただし翌朝の二日酔いまでは免責されない。
🍶 日本酒飲み放題の「立法不備」
飲み放題制度を設計した人へ。
弁護士と司法書士、全員酒豪の3人に「日本酒飲み放題」を与えるのは、危険運転致死傷罪に匹敵する立法ミスである。
だが、そのミスのおかげで、久しぶりに大笑いし、心から語らえた。
判決文(結論)
本件飲酒行為は、終電を逃し二日酔いとなるも、友情の熟成に資する結果をもたらした。
よって被告人(=我々4名)は無罪。
ただし、飲み放題利用については「再犯の恐れあり」として強く警告する。
🍶🥢⚖️
台風一過の夜、杯は時効を知らぬかのように進み、気づけば日付を越えていた。
だがこうした一夜が、人間関係をさらに熟成させる。判例も友情も、時間をかけて積み重ねるものなのである。
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文書作成者
佐藤 嘉寅
弁護士法人みなとパートナーズ代表
プロフィール
平成16年10月 弁護士登録
平成25年1月 弁護士法人みなとパートナーズを開設
得意分野:企業間のトラブル、債権回収全般、離婚、相続、交通事故、刑事弁護、サクラサイト被害などの消費者問題にも精通

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