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痴漢行為と懲戒処分──「私生活の非行」はどこまで企業秩序に影響するか?

📌「バレたらクビなんです」──留置場で揺れる嘘と真実

留置場の奥、ガラス越しの接見室。
男は、手を小刻みに震わせながら弁護士を見つめていた。
精神的な混乱は、見た目以上に深いようだった。

「先生……これ、会社に知られたら……たぶん、終わりです。解雇ですよね……?」

弁護士は、沈黙のあと、静かに応じる。

「被疑事実は述べていないでしょうが、警察から会社に連絡はいっているでしょう。いずれにしろ、いずれ知られます。」

男は顔を伏せたまま、言葉を継ぐ。

「……だったら……“やってない”って言った方がいいんでしょうか。痴漢なんてしてないって──」

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🎰 オンラインカジノ事件が問う「企業秩序」と私生活の境界線

「パパがテレビに出てた」──娘が見た崩壊の一日

教室の空気が変わったのは、昼休みだった。スマホを見ていた友達が、小さく息をのんだ。
すぐに別の子が画面を覗き込んで──
次の瞬間、わたしの名前が小声でささやかれた。

「ねぇ……これって、○○ちゃんのパパじゃない?」

見せられたニュースサイトには、見覚えのある名前。そして、信じたくない言葉が並んでいた。

「○○テレビ社員を常習賭博容疑で逮捕」
「オンラインカジノで1億7千万円を賭けた」
「会社への虚偽説明、懲戒処分後も継続」

目の前が、ぐにゃりと歪んだ。声も出なかった。

家ではあまりしゃべらない人だったけど、わたしの誕生日にはケーキを買って帰ってきてくれた。
お仕事の話は難しくて分からなかったけど、「パパ、テレビ作ってるんだぞ」って笑ってた。
わたしは、それがちょっと誇らしかった。

でも、今テレビに映ってるパパは、番組を作る人じゃなくて、ニュースに“出てる”人だった。

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🛡️公益通報者は誰が守る?

──法改正と和歌山市職員の自死から見える課題


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🌃「正しいことをしたはずだったのに」

窓の外で、セミが鳴いていた。
職場の冷房は古く、書類の間に湿気がこもる。そんな小さな不快さが、妙に身体にまとわりつく午後だった。
岩田(仮名)は、児童館の一角でひとり、PC画面を睨んでいた。

上司の指示で作らされた“架空の出張申請”。
実施されていない行事、記録だけの活動報告──
「うちは、こういうの昔からやってるから」
軽く言われた言葉が、今も耳に残る。誰にも言えなかった。
若手で異動したばかりの自分に、逆らえるはずがない。
でも、子どもたちのために働きたいと願った気持ちを、
こんな嘘で汚すことだけは、どうしてもできなかった。
通報を決意した日の夜、手は震えていた。

でも、「これで変わるかもしれない」と思った。
そう信じたかった。

けれど──
その後、職場は何も変わらなかった。
いや、むしろ悪くなった。
挨拶をしても、返されない。
飲み会の案内は届かず、報告書は何度も差し戻された。
一度、コピー室で書類を落としたとき、上司はそれを見ても、拾おうとしなかった。
「君は、職場の空気を壊したんだよ」
そう言われた気がして、何も言い返せなかった。
正しいことをしたはずだったのに──
その思いだけが、毎日少しずつ、彼を締めつけていった。

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フリーランス法、初の勧告──小学館・光文社に下された是正命令から学ぶ「取引の正義」


「掲載されなかったから、ギャラは出ません」

〆切の夜は、いつも少し息苦しい。

ノートPCの画面に映る原稿は、取材先の言葉でぎっしりと埋まっていた。
急ぎの依頼だった。ギャラは「いつも通り」とだけ言われていたけれど、
何度も組んできた編集者だったから、不安は感じていなかった。

翌朝、原稿を送った。
返事はなかったけれど、掲載号の発行日も近い。
雑誌が出るのを、どこかで楽しみにしていた──

ところが、その記事は、載っていなかった。

「あの件、構成の都合で見送りになりました」
編集者のAさんは、悪びれる様子もなく言った。
「申し訳ないんですが、今回はギャラは発生しません」

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「SNSで稼げる副業」の罠

──消費者白書が示す新たな被害の実態と法的備え

📍 「退職後の備えに…」信じた“学びの場”が、詐欺の入り口だった

「いやあ、まさか、自分が騙されるなんて思いもしなかったんですよ……」

定年を迎えてからというもの、時間はたっぷりあるけれど、貯金を切り崩す日々に、少しずつ不安が募っていました。
年金だけでは、医療費や万が一の出費が心もとない。
だからこそ、“今からでも学べる投資”を、探していたんです。

そんなある日──スマートフォンで見つけたのが、有名な投資家を名乗る「大川正樹先生」の無料オンライン勉強会の案内でした。
サイトはよく作り込まれていて、受講者の声や株式チャート、PDFの教材見本まで揃っていた。
自然と、「参加してみよう」と思いました。

案内されたのは、LINEのオープンチャット『未来経済研究室』。
そこでは、「先生」を囲んで数十名が投資の話題を活発に交わしていました。
資料の完成度や、語られる内容の“それらしさ”に、私はすっかり信じ込んでしまったのです。

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「子を奪われた」親の叫びが変えた制度

児童一時保護に司法の目が導入された背景と課題

チャイムが鳴ったのは午後4時を少し過ぎた頃だった。

ドアの向こうに立っていたのは、児童相談所の職員だった。

「本日、お子さんを一時保護させていただきます」

その言葉に、私はただ小さくうなずくことしかできなかった。

分かっていた。
夫の暴力を、私は止められなかった。
子どもの前で何度も怒鳴り、叩き、壊す
それを見て見ぬふりをした私には、止める資格すらなかったのかもしれない。

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⚖️ 公共グラウンドでの悲劇──6歳児失明事故と裁判所の判断


「あれ……目の前が、まっくらだ──」

夕方のグラウンドは、すこしだけ風が気持ちよくて、 みんなの笑い声が空にふわっと広がっていた。

「これ、ころがして遊ぼうよ!」 お姉ちゃんがそう言って、手を伸ばしたのは、大きな鉄のローラー。 重そうだったけど、みんなで押したら──動いた。

「すごいすごい!」 くるくる回るローラー。 砂ぼこりが舞って、みんなの顔も笑ってて、 わたしも──うれしくて、頑張ってローラーを押し続けた。

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📘裁判所は「もう終わっていた」と認めたか

──婚姻破綻の時点をめぐる不貞慰謝料請求のゆくえ

「何度か話すうちに、彼は言った──」

昭和62年の春、風のまだ冷たい夜だった。
私は、その日もスナックのカウンターに立っていた。

男がはじめて店に現れたのは、その頃だった。
スーツに身を包んだ静かな人──
とくに印象に残るわけではなかったけれど、どこか物腰の柔らかい人だった。

二度、三度と顔を出すうちに、少しずつ会話が増えていった。
お酒の話、仕事の話、子どもの話──
笑うこともあれば、ふっと黙り込む夜もあった。

ある夜、ふと彼が言った。
「……実は、妻のことがちょっとね。もうずいぶん会話もなくて……離婚する話も出てるんだ」

その時の声は、少し疲れていた。
無理に強がるでもなく、恨みがましいわけでもなく。
ただ、静かに、ぽつりとこぼれた本音のように思えた。

彼が、ひとりで暮らす部屋を用意していることも、
家を出るつもりでいることも、後になって少しずつ話してくれた。

私は、その言葉を信じた。嘘をついているようには思えなかった。

そして、彼が実際に家を出て暮らし始めたことを知ったとき──
私の心には、ようやく抑えていた感情が、そっと芽を出し始めていた。

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📘 彼は“もう終わった”と言った──「不貞行為と破綻の認識」


✨ グラスの向こうに

バーカウンターの薄明かりのなかで、彼はグラスをゆっくり回していた。
「うちはね、もう何年も会話がないんだ。完全に家庭内別居。子どもももう成人したし、離婚の話も出てるくらいで──」

彼の声は、酔いよりも静かな諦めに滲んでいた。
私は、グラス越しにその横顔を見つめながら、思った。

そんなにも、孤独だったんだ。

彼が有能な上司であることは知っていた。でもこの夜、はじめて彼の「弱さ」を知った。
そして、私の心に、小さな綻びのような感情が芽を出した。

数日後──私は、軽く口にした。 「……今度、映画でも行きませんか?」

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【都立大学】店主の語りも面白い、寿司と一夜の記憶──大人の隠れ家「医・食・部」

東京・都立大学の駅から少し歩いたところに、ひっそりと階段を下りて入る店がある。
看板の無いお店「医・食・部」

店内は、カウンター数席と、テーブル席は掘りごたつ仕様。
大将は若くて話し好き。
店の成り立ちと、料理の説明を、怒涛のようにしてくれます。
この時間は、好みが分かれるかも。でも、俺は好きです。

(さらに…)
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