公証役場で遺言書を作成していないか調べる方法はありませんか？ | 弁護士佐藤嘉寅（とら先生）のブログ

昭和６４年（令和１年）１月１日以降に作成された公正証書遺言書であれば、遺言検索システムを利用して、遺言書の有無を確認することが可能です。遺言検索システムでは、氏名、生年月日、作成日といった情報がデータベース化されています。全国どこの公証役場でも検索することが可能なため、必要書類を準備して、申請してください。なお、相続人が検索できるのは、遺言者の死亡後です。遺言者の死亡前に、遺言書の存在が明らかになったら、紛争化する可能性もありますものね。

自筆証書遺言の保管制度があると聞きましたが、何が変わったのですか？ | 弁護士佐藤嘉寅（とら先生）のブログ

令和2年7月１０日から、自筆証書遺言書保管制度が始まり、遺言者の住所地、本籍地、所有不動産の所在地を管轄する法務局で、遺言書を預かってくれることになりました。これは、以前は、遺言者が、自分で、自筆証書遺言書を管理する必要があったため、紛失の可能性があり、また、死亡後、家庭裁判所での検認の手続きが必要でしたが、この制度を利用すると、法務局に保管を申請できるので、紛失の怖れがなく、また、家庭裁判所での検認手続きが不要となりました。但し、法務局で行われるのは、自筆証書遺言書の形式面のチェックだけで、内容についての確認はされません。また、遺言者本人が、法務局に出向かないといけません。若干の手数料はかかりますが、今までの自筆証書遺言書のデメリットが改善されていますので、公正証書遺言を作成するまでもないといった方は、気軽にご利用してみてください。

公証役場でつくる公正証書遺言でないと問題はありますか？ | 弁護士佐藤嘉寅（とら先生）のブログ

公正証書遺言でなくとも、自筆証書遺言で問題はありません。自筆証書遺言は、以前は、遺言者自ら全文・氏名・日付を自書し押印して作成しなければなりませんでしたが、現在は、自筆証書遺言の方式が緩和され、相続財産目録については、自書する必要がなくなり、目録をパソコンで作成することも、遺言者以外の者が代筆することも可能となりました。ただ、公正証書遺言では、公証人が作成し、また、証人２名が立ち会うなど、手続きが厳格なため、遺言書の信用性は高いです。遺産相続で揉める可能性があるような場合は、やはり、公正証書遺言を作成したほうが安心ではあります。