夫Aと別居して5年になりますが、別居後すぐに、夫AはYと同棲生活を始めました。私は、それを知っていましたが放置していました。夫とYは、2年前に別れていますが、私は、Yに対し、5年前の不貞についての責任を追及できますか?

これは、不貞に基づく損害賠償請求の消滅時効の問題ですが、民法724条1号は、「被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき」に時効によって消滅すると定めています。

質問の場合、AY間の同棲期間中は、常に継続した不法行為がなされていると評価し、2年前に別れたときから、消滅時効期間が進行すると言えるのかが問題となります。

この点、最高裁判所第一小法廷平成6年1月20日判決では、「夫婦の一方の配偶者が他方の配偶者と第三者との同せいにより第三者に対して取得する慰謝料請求権については、一方の配偶者が右の同せい関係を知った時から、それまでの間の慰謝料請求権の消滅時効が進行する。」と判示しています。

よって、質問の場合も、今から3年前以上の同棲期間に対応する不貞行為については、消滅時効が援用されると、損害賠償請求が認められないということになります。

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