私は、50歳で、現在の会社に20歳で就職し、定年の60歳まで勤め上げようと思っていますが、妻とは25歳で結婚したものの離婚することになりました。妻から財産分与として、将来受給予定の退職金を求められています。私は、応じる必要がありますか?

将来受給予定の退職金は、勤務先の業績次第で支給の有無が左右される可能性があり、最悪、倒産となれば支給されません。そこで、将来受給予定の退職金を、財産分与対象財産に含めることが不合理と考えることもできるかもしれません。

しかし、退職金は、給料の後払い的な性質をもつものであり、例題では、25年もの間、夫婦生活を継続していますから、この間の財産形成には、妻の貢献があったものと言えます。

会社の事業内容、就業規則の退職金規定の整備、また、企業の財務の健全性等を総合的に考慮して、退職金の支払いの蓋然性が高い場合には、将来受給予定の退職金も、財産分与の対象になる場合もあると考えるべきでしょう。

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